実家を手放す?

3年前に父が他界し、実家では母が一人暮らしをしています。

幸い母は元気だし、近くに住む弟家族、同県に住む母の妹夫婦や、孫達(私の甥姪)も何かと気にかけてくれているので、今のところ母の生活については安心しています。


私の実家は、私が産まれる前から商売をしており、何不自由無く短大まで卒業させてもらいました。

かれこれ15年ほど前、大型店出店の規制緩和に伴い、実家の街にも大型店が進出し、その途端に商店街が急に淋しい感じになりました。

それでもなんとか細々ながら商売を続けて来ましたが、父が体調を崩ししたあたりから建物の老朽化による電気系統や機械の故障が多発し、そのたびに騙し騙し修理をして来ましたが、その頃から「部品の在庫がこれで終わりなので次に故障したら新機種に交換」と宣告されていました。

そして去年ついにその日が来ました。

父が他界後、弟と母が後を継いでいましたが、その時点で、店舗の老朽化問題、後継者がいない問題、シャッター商店街と化す街問題などなど…を踏まえ店をたたむことを話し合って来ました。

素人で話をしていても法的な事もわからず、店の借金もあったため、人伝に弁護士を紹介していただき、ざっくり状況を伝え 今すぐではないが然るべき時が来た時には対応して欲しいと顔合わせだけ済ませておきました。

そういう下準備があったため、去年機械の調子が悪くなった際、弟がすぐさま弁護士事務所を訪ね今後の事について相談し、スムーズに担当の方をつけていただくことが出来ました。

店を畳むにあたり、色々な方法がありましたが、最終的に倒産を選択し、弁護士さんの指示の元、Xデーまで従業員や取引先に知られることなく粛々と進め無事に店じまいに至りました。

スタートはそこからです。

弁護士さんから債権者に連絡が行っているので、店に押しかけて来る業者もなく、意外と静かに1日が終わりました。

店じまいの翌日、閉店とは知らずに出勤して来た従業員を集め弟から説明。

会社都合なので、翌月分の給料を全額支給すること、失業保険のための書類の準備をしてる事を告げ解散。

私は立ち合っていませんが、誰一人文句いう人もなく、泣いたり騒いだりする人もいなかったそうです。

多分突然過ぎてパニックになってたのかもしれません。

その後、いろいろ残務整理を経て、予定通り次は債権者集会…という段になって、コロナ禍となり一旦ストップ。

銀行からの借入の担保として、店及び同じ敷地内の実家が抵当に入っているので、実家を手放すのは必至です。

コロナでいろいろ遅れたおかげで、年明けからこうして平和に過ごして来ました。

そして先週、裁判所から実家に「競売開始通知」が届いたとの連絡がありました。

ネットで調べたところ、この通知が来てから入札開始まで半年くらいある模様。

なので実家で年を越すのは今年が最後になりそうです。

入札者と相談ですが、家賃を払って住み続けるリースバックの可能性もまだ捨てていないので、年末はまた家族会議です。

実家の近所には空き家も多く、競売でどんなに安くしても入札する人がいるのか?

誰も手を挙げなかった場合どうなるの?

などなど、疑問もあります。

実家も老朽化であちこち修理が必要だし、母と二人なら2DKまたは1LDKでも充分なので、近くで中古物件買ってリノベーションしようかとも考えています。

戸建てからの引越しは、物の処分、荷造りもすごーく面倒だけど、終活にもなるしいつかはやらなきゃいけない事なので、そういう事になった時には頑張ります。

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